映画観てきた〜 冷たい熱帯魚

1月29日に封切られてから3週間
いまだ連日満員、時には立ち見まで出る園子温最新作「冷たい熱帯魚
やっと予約が取れて、ついに行って来ましたのさ(≧∇≦)ノ



冷たい熱帯魚



冷たい熱帯魚 予告




【ストーリー】
2009年1月14日水曜日午後9時11分。
どしゃぶりの雨の中を一台の車が走っていた。
車内には、小さな熱帯魚屋を経営する社本信行(吹越満)とその妻、妙子(神楽坂恵)の2人。
娘の美津子(梶原ひかり)がスーパーマーケットで万引きしたため、店に呼び出されたのだ。
その場を救ってくれたのは、スーパーの店長と知り合いの男、村田幸雄(でんでん)。
村田は同業の巨大熱帯魚屋、アマゾンゴールドのオーナーだった。
帰り道、強引に誘われ、3人は村田の店へと寄る。
そこには村田の妻・愛子(黒沢あすか)がいた。
村田は、美津子にアマゾンゴールドで働くように勧め、翌日から美津子は女子従業員たちに交じって勤務をスタートさせる。
継母である妙子が嫌いだった美津子は、住み込みで働く“新生活”を素直に受け入れていた。
しかし、無力なのは社本だ。
恩人である村田の強引さに引っ張られるばかりで、全く為す術がない。
しかも彼はアマゾンゴールドの裏側で、恐るべき事態が進行していることをまだ何も知らなかった。



【監督】園子音
【脚本】園子音/高橋ヨシキ
【出演】吹越満  (社本信行)
    でんでん (村田幸雄)
    黒沢あすか(村田愛子)
    神楽坂恵 (社本妙子)
    梶原ひかり(社本美津子)
    渡辺哲  (筒井高康) 他



テアトル新宿で13時30分の回
今回も満員御礼
年齢層は2〜30代中心に結構幅広く
男女比は6:4でやや男性多目
(でも両隣は若い女性だったの(*´д`*)
若い女性2〜3人組みも目に付く感じ



1993年に埼玉で起きた愛犬家殺人事件等をモチーフに
独自路線を突っ走る監督・園子音が連続猟奇殺人事件を映画化


その出来は一言でいって『狂気』に満ちてます


とにかく目を引くのは役者陣、特に村田役のでんでんさんの狂気に満ちた演技


でんでんさんと言うと、人が良くて豪快で、でもちょっと抜けた感じの親父役が
はまり役と思ってましたが、とんでもない…


豪快に「がはは!」と笑う、誰の近くにもいそうなお調子者オヤジが
残虐行為を全く罪悪感無く、むしろ楽しそうに行う裏の顔に戦慄((;゚Д゚)ガクガクブルブル


そして狂気が全体を覆いつくす時、主役の社本信行を演ずる吹越満さんの
悲しいほど気弱で誠実、でもそれだけのつまらないお父さんが
その狂気に巻き込まれていく演技が光り輝きます


個人的には黒沢あすかさんのビッチぶり
キュートだった(*´д`*)



映画として描いている事は
人間の愚かさだったり、残酷さだったり
家庭や男女の愛だったり、逆に孤独だったりするのですが
そんな感情が全てごちゃ混ぜになり観ている人を襲い
でも最後まで救いは無い…
そんな仕上がりになってます



園子温の秀逸な表現の一つにエロとグロがありますが、今回も全開(笑)
ネタばれになりますが、死体解体シーンとかバリバリにありますので
苦手な人は決して観ない方がいいですよw



元になった事件や描いてる事は、ムチャクチャ怖い事なんですが
観終わった後振り返って見ると、結構笑ったなと…
まあその笑いの質はすごいブラックな笑いなんですが
人間極度の緊張を強いられると笑っちゃうものなんですね(笑)




映画館から出てコーヒーを飲みながら考えたのは
「僕らは何を求めて映画館へ足を運ぶのだろう?」でした


その答えの1つは多分
『けっしてテレビでは見ることの出来ない
 こんな作品に巡り合う為に今日も映画館に足を運ぶ』
なのだと思わせるこの作品
声を大にして
       お勧めです!!!


(再度言いますが気の弱い方はやめた方が良いですよ m9っ( ̄ー ̄)ニヤリッ)


あ、そうそうテアトル新宿名物・監督からのメッセージ

てか、あんたが元気良すぎw



今日の1曲:マーラー 交響曲第1番 第3楽章