映画観てきた〜 コクリコ坂から

首の出来物が腫れちゃって、午前中手術受けたもので、あまりアクティブじゃない時間の過ごし方を…
やっぱり映画へ行こうヾ(*´∀`*)ノキャッキャ



コクリコ坂から



コクリコ坂から 予告


【ストーリー】
東京オリンピック開催を目前に控えた1963年の横浜。
女系家族の長女である松崎海(声:長澤まさみ)は高校二年生。
父を海で亡くし、仕事を持つ母・良子(風吹ジュン)をたすけて、下宿人もふくめ6人の大世帯の面倒を見ている。
そんな海は、同じ高校に通う新聞部の部長・風間俊(岡田准一)に心を寄せるのだが……。


【監督】宮崎吾朗
【脚本】宮崎駿 / 丹羽圭子
【原作】高橋千鶴 / 佐山哲郎
【出演】(声の出演)
    長澤まさみ
    岡田准一
    竹下景子 他


むさし野ミューで14時の回
ほぼ6割くらいの入り
公開からそう日も経たず、2つのスクリーンで交互に1日10回上映ともあれば、まあ良く入ってると言えるでしょう
年齢構成はアニメにしてはやや高め
中学生くらいからご年配の方まで
小さいお子さんを連れた家族づれもちらほら
男女構成はほぼ互角
まあ安心の「ジブリ印」ってとこでしょ(・◇・)ノ




いきなり結論
これさ、ストーリーは置いといて、アニメーション作品として未完成じゃね?


オープニングからしばらくコマ落ちしてるよね
1963年が舞台って事でそういう演出なのかなと思ってたら、そうじゃないスムーズな部分もあるし…
通常アニメーションって24〜30FPS(フレーム/秒)だと思うんだけど、明らかに6FPSくらいの動きで、人がコマ送りでカクカク歩いてるよね(笑)


予算が無くて原画抜いた?それとも納期の問題?



あと、背景の汚さと立体感の無さはなんだろ
棚に飾った花瓶とか壁と一体化してるし
景色の遠景とかいかにも水彩画のままって感じだし…


…あ、もしかしてそういう演出ですか
まあ作品通して全体的にそうだから、そうなんだと思いましょう(苦笑)



でも学校への道で、みんなが同じ方向へ歩いている場面を背中から映してるんだけど
主人公が立ち止まったらモブキャラがみんな足踏み始めちゃったのは、なにあれ?(爆笑)


ほんとに、どーでもいい細かい部分が凄い杜撰
モブキャラの顔にいたっては「へのへのもへじ」かAAキャラみたいなのいたし(苦笑)
主人公たちの輪郭線も微妙に歪んでた気がするんだよな〜


時代の雰囲気は良く出ているだけに、アラが目立って残念(´・ω・`)ショボーン


なんか絵の雰囲気的には「アルプスの少女ハイジ」とか「未来少年コナン」の頃のよう
もしかして原点回帰狙ってます?


カルチェラタン内の箱に「小金井」とか「国分寺」なんてジブリの地元サービス入れる遊び心あるなら、もう少し他の大事な部分描きこんでも良かったんじゃないっすかね?


ブルーレイやDVDで販売、または日テレで放送するまでには直すから、とりあえず公開しちまえ!って事ですか?
まあ、「火垂の墓」で色塗らないままで公開した前科あるもんね♪




さて、ストーリーの方を


−−−−−以下、ネタバレ含みます−−−−−




ストーリーの主軸は大きく分けて2つ
・海と俊の関係
カルチェラタンの存続問題



話のスタートとしては良くあるGirl meets Boy物
やがて2人の出生の秘密が明らかになり問題が発生
作中でははっきりと解答を出さず、観客に投げる形となっているが大きなヒントは散りばめられていると思う


場面を戻すと、海の日課であるUW旗(安全なる航海を祈るの意)の掲揚
そして海は気づいてなかったが、俊が掲げてた答礼のMER旗


でもクライマックスで海岸沿いから2人で旗を見上げるシーン
それで充分でしょ( ;∀;) イイハナシジャナイカ
そんな関係があってもいいじゃない!



もう一つのカルチェラタンのお話し
要するに古びた(よく言えば歴史のある)クラブ棟の立て替えに反対し存続を願って学生たちが運動をするのだが、カルチェラタンが象徴する彼らの生き方の描きこみ不足は否めず、海も俊に引かれてなのか、本当に存続を願って活動をしたのかが不明
海の提案で掃除を始めた事がきっかけで、みんなが団結し存続へ繋がるのだが、淡々と事が進んでしまいカタルシスは無し(・◇・)
ちょっと起伏に乏しいというか、シナリオ弱くね?


存続が決定した直後、感激した学生が海に「君のおかげだ!」と言って握手を求めるが、見ているこっちが( ゚Д゚)ポカーン
おまえ、取り壊しの話の時にも別に何もしてないじゃん…
全体を通して言えることだが、名前の出てくる主要メンバー以外は全く語られず、本当にモブ(笑)


また学生の描き方に特徴的なのは「これ日活映画?」
『飛び出せ青春!!!』とかサブタイトル付けたいですな(笑)



この2つのテーマに共通して言えるのは、暖かく、そして厳然とした大人たちの存在と、問題や大人にまっすぐにぶつかって行く若者たち


この作品に込められたメッセージは
「若者よ、問題にまっすぐに取り組め
 大人たちよ、彼らを暖かくそして毅然として受け止めよ」
と観ました


脚本の駿氏の立場で考えれば、自分が育ってきた時代を思い起こし「僕たちはあの頃、そう育てられてきたよね。今僕たちは、今の若者へしてあげなきゃいけない事があるんじゃないの?」という、今の時代に必要な想いがあるのではと想像します
(蛇足を言えば、だから吾朗がんばれや…という親父からのメッセージなのかもw)



もう一つ蛇足を
作中何度か出てくる『LST』という単語についてですが
LST(Landing Ship Tank:戦車揚陸艦)といい、朝鮮戦争当時、戦艦の足りなくなった米軍の要請に応じ、海上輸送業務を日本が請け負っていた歴史があり、事故や機雷による沈没により50数名の犠牲者が出ている
太平洋戦争以降、日本は戦争に加担していないとする、ある意味日本史の暗部ともいえる出来事
本作は駿氏が史実の上での戦争を初めて取り上げた作品となったと言えるでしょう
(監督と言う立場を離れて初めて、氏の政治的スタンスを作品に込めたとも見えますが…w)


正直、子供が観てどこまで理解できるかわかりません\(^o^)/
お爺ちゃんお婆ちゃんも含めた3世代で観て、遠くなった昭和の暮らしを会話のタネにするのはいかがでしょうか?
まあ、DVDか日テレで完成品を観る事をお勧めします!



今日の1曲:さよならの夏 by 手嶌葵
http://www.tudou.com/programs/view/JZ7cJYuWvgA/